「アロマ」の句
薄青い蚊帳吊る昔懐かしく
ポピー咲く高原の空真っ青に
無人なり鄙びた駅舎山陰線
雷鳴ってやがて驟雨の迫り来る
塩梅の良き鯖の押しずしを食ぶ
ノースリーブ木綿の服の心地よさ
帰省する鶯鳴いて夏の庭
灯涼し街にレトロなガス灯よ
自販機の麦茶が美味し岩国城
夏の日に麦茶常備の卓の上
「皆吉爽雨」の句
麦笛やおのが吹きつゝ遠音とも
火をつけし蚊取線香の青さかな
ほぐれ散る苗もありつゝ投げにけり
夏めきて遊覧バスはまづ皇居
僧房へ筍の鉾せめぎよす
花の香につづ