連載:花万朶

暴かれた土葬


昭和の事です。

祖母が亡くなりました。我が家で一緒に暮らしていました。73歳です。
伯父は結婚してから家を出ていたので、次男の父が家を継いで祖母と暮らしていました。

祖母が寝たきりになってから、父は背もたれにふっくらとした夏布団を挟んで、祖母によくご飯を食べさせていました。母が下の世話をしていました。下が濡れると母の名を呼んでいた祖母の声が思い出されます。

わがままを言わない祖母、早くに両親を亡くした母、静かな暮らしでした。後年母がよく言っていました。実の母のように可愛がってくれたと。街から村へ嫁に来て、薪に火も起こせないし、釜でご飯も焚いた事が