連載:『日本人とは何か』を考える

「閑却事多くて令和も明治なり」

 鹿児島県出身の元官僚が地元に帰って本を書いた。
『明治維新と神代三陵 ー廃仏毀釈・薩摩藩・国家神道ー』
     ー法藏館ー

東京工業大学理学部数学科を卒業し、2004年に文部科学省に入省。2008年に退職。
現在は南さつま市で、
「柑橘栽培を中心とする農業・食品加工・ブックカフェ営業を手掛ける傍ら、
郷土史や幕末以降の宗教行政史を研究。」とある。

何て自由奔放に人生を展開できた人だろう。
私には「淵明把菊」(えんめいはきく)の四文字熟語が浮かぶ。
その意味は、ただ風流を愛でるだけで済まず、「この上なく」の風流だ。
役人とし