善光寺の美少女。(2)

大学1年生の秋、信州へ一人旅に出た。
地方の高校から東京の国立大学に入学したのであるが、健一は燃え尽き症候群と言うべきか、勉学に意欲がわかない。
何かを求めて、信州へやって来た。
 新宿発梓何号かに乗り、松本駅で一夜を明かし、朝長野駅に来た。
 善光寺そばの城山公園のベンチに座って、長野市の町を眺めていると、背の高いの女子高校生が近くをぶらついている。
 午前9時を過ぎている。学校は始まっているはずだ。
「あの高い山はなんですか」と尋ねた。
「志賀高原。」
「もう、雪が積もっていますね」
「再来年、長野冬季オリンピックがある」
「スキ