故郷の夕映え仄か秋思して



 【気温が上がり暑くなる  タンクトップに着替えた】


 秋思かなふつふつグラタンつぶやいて  大川ゆかり

 山門を潜り秋思を解きにけり 稲畑廣太郎

 秋思かな山際染まり暮れていく  アロマ

 観音の指先細き秋思かな 大口堂遊

 貝殻の秋思の縞を拾ひけり  本多俊子

 リサイタル余韻にひたる秋思かな  大石恵子

 ほろ酔いの後に風吹く愁思かな  アロマ

 大時計振り子の幅にある秋思 諸岡和子

 ポケットに秋思しまうて雑踏へ 定梶じょう

 木洩れ日の径や秋思の靴の音 小山繁子

 外