幼子は障子に幾つか穴開けて



 開けず置く障子の影のたのしさよ  宮崎洋

 古民家の淡き日差や白障子  加藤静江

 硝子障子に見る冬公孫樹の木  アロマ

 古民家の淡き日差や白障子  加藤静江

 鳥飛んでひときは障子明りかな 若山実

 知らぬ間に暮れて障子の白さ増す  渡部志津子

 昼間の障子明りに転寝す  アロマ

 白良浜の夕日へ障子開け放つ 石田玲子

 湖風に障子の白さ閉ざさるる 今橋眞理子

 うどん屋の障子に午後の日差しかな 天野美登里

 午後の陽の障子に映る萩の花 飯田ひでを

 灯も闇も美し白障子  中