締めくくりの一冊

渡辺徹が61歳で亡くなった、大動脈剥離からも生還した男だった。

石原裕次郎も大動脈剥離では死なず、肝臓癌で苦しんで50代で逝ったのだという。

「私」と言う男の生涯 ー石原慎太郎 幻冬舎
七十代から書きはじめて、主文は八十四歳で書き、四回もゲラを校正し、死んでから出版することに手配されていた
締めくくりの一冊である。

学生時代に「太陽の季節」で芥川賞をもらい、以降
作家と政治家の二足の草鞋で生き抜いた男、

マスコミの筆先でしか知らなかった男の生涯を
自身で書かいたというのが興味で手にした。

若くてマスコミの寵児になり、