連載:日常1

「宅急便」

メロンだ。緑色のメロンを囲むように黄色や赤のオレンジやりんごが並んでいる。これにしよう。故郷の冬は色がない。

スーパーの入口にある八百屋から毎年お中元やお歳暮を送っているが、ついつい後回しにする私の悪い癖で、兄達へのお歳暮が年末になってしまった。慌てて行くと、一度食べたらその美味しさに驚いた林檎「群馬名月」があったので、それを送る事にして最後に聞いた。

「新潟なんですけど、宅急便行きますか?」
「ああ、行きませんねぇ」
即答だった。

連日日本海側の大雪がテレビに映っていた。国道17号線がストップするなんて聞いた事が無い。

雪国