連載:故郷に馳せる思い

埃をかぶった哲学

 埃をかぶった哲学の検索で安藤昌益を発掘した。
八戸の町医者、安藤昌益(1703~1762)は、封建時代にあって身分・階級社会を根こそぎ否定し、完全平等の無階級社会を夢見た。

1746年には、猪が国中にあふれて田畑を荒らし回るようになった。1749年秋には、窮民が八戸に現れるようになった。  

1750年春までに、八戸藩領内の餓死者は4500~4600人と数えられた。

この頃の八戸藩の百姓人口は宗門改めという公式記録約3万1000人で、百姓の1割余が餓死したのである。ただし、武士や町人は餓死しなかった。

 安藤昌益の人柄は、自分