講師生活奮戦記 VOL28(1986年)

「きりぃーつ 礼 着席。」
いつも通り1年生の保健の授業を
始める。
今日のポイントになる部分を黒板に
書いていくと、小さい音で
教室の前側のドアがノックされた。
え? なんやろ? 誰?
ドアを開けると2人の女子生徒が
ニコニコして立っている。
2、3ヶ月前に廊下を歩いていると
話しかけてきた3年生だ。

「何曜日に学校に来てるんですか?
そうかー、木曜に1年生だけ
受け持ってるんやあ。
私らも教えてほしかったですう。
レオ先生のファンなんです。」
「ファ、ファン??」
それからというものどこから
見ているのか、中庭