妻のスズメ愛が半端ない

朝になると電線や隣家の屋根のスズメ達がチュンチュンとせわしく鳴く。

そこへ佳子ちゃんがごそごそ起きてきて、ガラス戸のカーテンを少し開けて上を見あげ「もう来てるよ」という。
つまり「早く餌をあげて来い」と言いたいのだ。
うちは人間の朝ご飯よりもスズメの朝ご飯が先だ。
「はいはい」と言ってメルカリで取り寄せた「くず米」をマグカップに八分目くらいすくい、サンダルをつっかけてカーポートの下に蒔いてやる。
佳子ちゃんはもう車も手放したから、カーポートの下はスズメと鳩の遊び場と化している。

餌をまいて帰りかけると、もう十数羽のスズメの朝食会が始ま