とても悲しい物語で、涙ながらに一気に読んだ。
行之介・久斎は高崎藩郡奉行の側女の子に生まれた。正妻にはすでに2人の男子がいたが、久斎は身体も大きく文武共に優れていたから2人の兄とその母に妬まれ、意地悪に我慢できず盛大な兄弟喧嘩をしてしまった。結果 10歳の時、山奥の貧しい寺に預けられ、僧名を久斎とされた。
山寺には5~6人の兄弟子小坊主がいたが、その小坊主たちにも経の覚えが良い事・身分ある武士の子である事などを妬まれて、谷底への水汲み等 きつい仕事を押し付けられいじめられた。
ただ、久斎は体力的には苦でなかったし、水汲みで しの