どん底のあの日のボクは?

失意の私の前に!?



 私の半生で最も痛烈な打撃だった。当時三十歳、それまでは多少の波はあれこそ、好運に恵まれトントン拍子にきていたせいもあって、失意のどん底を味わう事となった。

 独立の夢を描き脱サラ、調理師学校を経てレストラン、喫茶店で修業を積み、遂に一軒の店を任されるまで七年がかり、兎より亀になるんだと、慌てず騒がず、じっくりと取り組んできた。しかし開店二年目、不景気風もあり、売り上げがジリ貧状態になった。

 いろんな対策を講じてはみたものの、悪い時には悪い事が重なるもので、売り上げが回復しない内に体調を崩してしまったので