連載:南と北の島物語

【南と北の島物語 樺太と南洋統治】(27)日本人がゼロから敷いた樺太の鉄道

🔷産経新聞オピニオン面連載の【南と北の島物語 樺太と南洋統治】を転載しています。

今回(27)は、「日本人がゼロから敷いた樺太の鉄道」です。

🔻以下全文です。

約100年前の大正14(1925)年夏、当時の摂政宮裕仁(ひろひと)親王は日本領南樺太を訪問された。後の昭和天皇である。2年前(大正12年)の台湾行啓(ぎょうけい)に続く、外地のご訪問。『皇太子殿下樺太行啓記』(昭和5年、樺太庁刊)。

一行は14年8月5日、御召艦(おめしかん)となった戦艦長門で横須賀港を出航し、9日に樺太・大泊(おおどまり)港へ到着、大泊から樺太庁所在地の