不安が主人だった

不安をどうにかしようと、
あれやこれやと画策する日々に
ほとほと疲れ切っていたとき、

師匠の

不安をなくそうと思っているのですか?

という言葉を思い出し
大きな思い違いをしていることに気がついた。

不安を感じなくしようとか、
なくそうとしていたが不安の方が主人だった。

こんな不愉快な感情はいやだ、
許せないと排除しようとしていたわけだが、
その行為は甚だしく僭越な事柄だったということだ。

そのことに気がついたとき、
オセロの白と黒が入れ替わったような感じがした。

不安だけでなく、
蚊に刺されたかゆ