連載:人生を回顧

我が人生を振り返って12:相続から退職まで

 1982年、昭和57年の2月26日に67歳で父が他界した。私は38歳になった直後だった、父が祖父から家を引き継いだのは昭和22年であり、その頃はまだ旧民法の家督相続だった。父と生前に相続のその字も話していなかったし、遺言も存在しなかった。それで仕方なく相続人である母と子供7人で協議し、何とか財産分割協議書の作成をして各種の書類を揃えて年内の期限内に税務署に提出した。
 財産の大半は土地であり、その大半は農地であったが、その大半は長男である私が相続した。しかし、すでに近隣宅地並みの評価が高くなっていたので現金で支払うのは無理だった。ほんの一部の農地を宅