私はプリンセス

私が本を読むようになったのは、かなり幼い頃からのこと。
11歳年上の姉、8歳上の姉、4歳上の兄が、揃って本を読むのが好き。
母親も山手樹一郎、柴田錬三郎といった時代小説が好きで、貸本屋の常連客だった。
そんな中で育ったちびっ子の私も当然のように本が好き。
小学校の入学祝いに姉からもらった本が「ロミオとジュリエット」
それからは翻訳本が大好きになった。
異国の物語は子供の想像力をこのうえなく刺激したのかもしれない。
その頃、派手に稼ぐが、派手に使う、一家の大黒柱の父親が病に倒れた。
母親は主婦以外の生き方を知らない。
4人の子供は小学1年