近作エッセイ「まだらボケ」

今年6月の文章教室で発表した、課題「認知症」に対する作品です。原文は縦書きですが、横書きに改めました。
絵は同じ6月のお魚でシマコショウダイです。ブログアップもしてあります。


   ***「まだらボケ」 CZ-0390 ***


 私の兄弟姉妹は多かったのだが、病気などで早く亡くなり一番上と下だけが残った。まさしく「憎まれっ子 世にはばかる」だねと、歳の離れた姉とよく笑ったものだ。
その姉は10数年前、埼玉県の介護付施設で96歳の大往生を遂げた。

 夫と死に別れた姉は、大宮市内の持ち家の分譲マンションで独身の次男と暮らしてい