温泉語物 No.2369 ああ源泉に湯の花よ咲け

 格安バス・ツアーで上州の沢渡温泉に行った。宿泊した旅館のお湯は一見無色透明、無味無臭の何の変哲もないものだった。だが、よくよく見ると、湯船の底に黄白色の糸状の湯の花が少量沈殿していた。あるものは絡まり合って大きく成長したのか、2cmほどの糸状の塊になっていた。源泉掛け流しのお湯の中に少量とはいえ、こんな湯の花があるのを発見した時には少なからず興奮した。

 「アッ!湯の花があった。ああ源泉に湯の花よ咲け!もっと咲け!」

 なーんてね。私は無色透明の水道水のようなお湯とは明らかに違う、際立った特徴を有する温泉が好き。湯の花があるといいね。