父のミシン

この日記は2012年に書いたものなのですが
時々思い出してほっこりした気持ちになるので
見ていただけたら嬉しいです。

父が亡くなって10年経つ。
若い頃 足袋屋で修業した父の傍には
分身ともいえるミシンがあった。

ドイツ製のsingerという職業ミシン
70年近く父の片腕となり
実家の居間に置かれていた。
持ち主には従順なのに
私の思うようには動いてくれない
手強いミシンだった。

高齢で亡くなった頃は慌しく、
私はミシンの事など頭に無かった。
実家の片付けや全面リフォームなどの変化を過ぎ