赤蕪の塩漬け旨し旅の宿



 日の残る田の畦に摘む冬の芹 松原智津子

 水音は日向に高く冬の芹 榎本文代

 芹積んでお浸し胡麻和え香良く  アロマ

 芹という冬の青さを食べている  中林明美

 豆腐汁にきざみ入れんか冬の芹    細見綾子 

 絵手紙にまあるい味と大蕪  佐久間はるみ

 味無きをよしといふなり蕪蒸 宮津昭彦

 はらからの集ひや止めの蕪鮓 水原春郎

 赤蕪を漬けるに焼岳の火山弾 荒川文雄

 長湯して湯の花の香や蕪汁  稲葉ちよこ

 白い蕪葉も一緒に味噌汁に  アロマ

 野菜市魅せられて買ふ蕪の赤