東京駅散歩 ―みちのくの仏たちとの邂逅 ー

「神様、仏様、稲尾様」
この言葉を知っているのは、70歳以上の野球フアンであり、私のように巨人ファンを歯ぎしりさせた当時の西鉄ライオンズの投手、稲尾和久を称えた言葉だった。
稲尾は神様であり仏様。両方の威徳を具えた超人だと。

3年ぶりになるだろうか東京駅に出かけた。初めて立ち寄る「東京ステーションギャラリー」で開催されている「みちのく いとしい仏たち」展を観に。平日にも関わらず学生から私のような年配者まで幅広い人たちが多く訪れている。
会場は8つのカテゴリーに分けられ、青森、岩手、秋田3県にある平安、鎌倉時代が数体あったがほとんどが江戸時代の