天下の奇書2冊

このところ高野秀行氏の本をずっと読み返していた。

彼は1966年生まれで、早稲田の探検部在籍中にノンフィクション作家としてデビューして以来世界の辺境を舞台に体を張った作品を執筆している。

ご本人が「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、それを面白おかしく書く。」をモットーにしていると言う通り、とても一筋縄では行かないテーマに挑戦する様子をやや自虐的でユーモラスな筆致で紹介している。

だが、「何だこりゃ」的なぶっ飛んで笑える文章の水面下には、とてつもないリスクを踏み越えた膨大な体験が潜んでいる「氷山」のような作品が多い。