もうすぐ80

もうすぐ80になる。
ここ数年、朝目覚めるとしばらく腕や足の皺を眺めて過ごしていた。
その足や腕の角度を変えると皺の織りなす模様の変わるのが面白く繁々眺めてしまう。
象の肌のようだったり波打つ砂浜のようになったりする変化が面白い。
触ったり引き伸ばしたりもしてみる。
不思議と醜いとは感じない。
それより愛しく感じる。
長いことよく頑張ったなあとも思う。
でもなぜこんなに皺を眺めたり愛しく感じるのだろうと不思議だった。
本当ならこんなに皺だらけになって嫌だなあと感じたっておかしくないだろうに。
それが皺を眺めているときはやけに愛しいのだ。
ナルシストでもな