2月1日から15日までに読んだ本

①死の発送(松本清張 角川文庫 )
 三流新聞の編集長を務める山崎、部下の底井、元官吏の岡瀬と前代議士の立山が主な登場人物である。競馬界を舞台にしつつ神楽坂の芸妓も絡む。元官吏の岡瀬は5億円もの公金を横領したことが発覚し逮捕され、7年の刑を終えて出所する。4億円の使途はほぼ明らかだが残る1億円が不明だ。山崎は岡瀬がどこかに隠しているとにらみ、底井に出所後の動静を監視するよう命ずる。しかし、早瀬も、山崎も何者かによって殺害される。例によって時刻表を駆使し、人物の足跡を丹念に追う手法は著者の得意とするところ。旅行中に読み終えた。

②犯罪の回送(松本清張 角