連載:読書

ジャストタイミングで「複眼人」を読んだ

羽化したての蝶が羽を震わせると、そのブルブルが観ているこちらまで伝わって魂が共鳴されてしまう。台湾の作家、呉明益の本を読むと、いつもそんな感じを受ける。蝶が好きで、台湾という環境を地球視点で観察する作家で、今回は廃棄物問題がテーマ。

実家じまいで片付けた不用品を業者に引き取りに来てもらったら、半世紀分の服でバンが満杯になってしまい、再訪してもらうことになった。ユニクロがない時代のよそ行きの山は売れるのか、誰かに着てもらえるのか、行方は知らない。

プラごみの分別が始まり、いかにプラ率が高い生活をしていたか(いるか)反省しきりであるけれど、住民から回収し