島の歴史と共に・・・水牛が担う由布島の観光

 沖縄に農耕用の水牛が台湾からやって来たのが1930年代と言われる。農耕馬や牛よりも力が強く、人にも慣れた水牛は八重山地方を中心に農耕に良く役立ち、農家は挙って飼育や繁殖を行った。しかし、その水牛も農業の機械化やサトウキビ畑の拡大と共に役目を終え、今は竹富島や由布島で専ら牛車を引いて観光の担い手となっている。

 西表島から干潮時には歩いて渡れる由布島では、その往復を大きな水牛が担っている。水牛は、観光客が来るまで砂浜や由布島の池の中で過ごし、仕事の時にはゆっくりと自分で牛車のサキに回り、角で引くためのハンドルを上げて準備をする。手綱を持つ馭者役は殆ど航