新聞をたどって。

仏間に一枚の絵が飾ってある。次男が2歳になる前、
色紙に描いてもらった似顔絵だ。

彼の特徴を捉えた垂れ目が愛らしく、40年ほど経て
いるのに色あせない。

当時、近所にあったスーパーの「ベビーフェア」の
似顔絵コーナーで さらさらとほんの数分で描き上げて
いただいた。

じっとしていない赤ん坊を描くのはさぞ大変だった
と思う。

 「円佛(えんぶつ) 昭和五十八年二月一日」。

色紙を時折、眺めているうちに、日付と共に書かれた
続け字の達筆のサインが読めるようになった。

若い頃には分からなかったのだが、描いてくれた
方の名だ。
次男が小学生になって、