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雪とけて野鳥をかえす庭の隅 淡雪
母の雛かんざし揺れし十年祭 淡雪
春光に重たきすぎの花粉かな 夏生
タンポポやひときわ土手に黄色なり 夏生
集落にゆらゆらゆらり春の風 夏生
雛の日にことよせ集ふ姉妹 陽清
思ひ出の布地手製の雛かな 陽清
いつしかに祈りとなりし雛売り場 陽清
暴風に散らずに耐へし梅の花 巴琴
花を待つ心のままに山歩く 巴琴
梅の香に沈丁花の香やかさなりぬ 巴琴
雪とけて野鳥をかえす庭の隅
「窓に突っ込んできて死んでしまった小鳥」を庭の隅に埋