キンモクセイの香り

モクセイの少し甘い香りが漂うころ 
ぼくは青空らを眺め 酔ったようにぼんやり故郷の思い出にふける
ぼくの秘密の宝箱 高校生のころ友人たちと集まって文学と政治を語り
いつまでも続き、受験も忘れて当時 三島由紀夫が政治的な動きをしていて
人生に欠席届出して 何かに腹を立て怒っていた青いリンゴのぼく
友人たちは栄光に向かって でも優秀な仲間ほどドロップアウト
あの時代 学生運動に翻弄され ぼくはノンポリ
この国での夢をあきらめ 違った空間で泳いでみたい 
世界を見てみたい ゆっくりと人間社会がどうあるべきか考えてみたい
冷めた気持ちで日本脱出を模索して この国