アンドロイドを開発した理由

 饗庭淵の「対怪異アンドロイド開発研究室」を読了した。著者はゲームクリエイター、イラストレーターであり、オリジナルゲーム「黒先輩と黒屋敷の闇に迷わない」のノベライズ版で作家としてもデビューしている。本書は第8回カクヨムWeb小説コンテスト〈ホラー部門〉特別賞を受賞した、近未来SF風のホラーである。なお、本書は七章から構成されており、各章の終わりに「対怪異アンドロイド開発研究室」と題された、その章の解説風の断章が付記されている。研究室では白川教授、研究員の青木大輔、見学者から新入ゼミ生になった三年生の新島ゆかりが怪異現象の検討を行う。
 本書の主役は近城大