バラ寿司

年の瀬12月31日
朝から炊き立てのご飯をたらいに移し
用意する物はウチワとお酢としゃもじ
しゃもじで混ぜウチワで冷やしながらお酢をまぜる
子供心に一番大事な作業だと感じる
白ご飯がお酢で色が変わるまでかける
邪道なのかも分からず年に一度だけ作ってくれるバラ寿司が楽しみだった
料理下手だった母
紅白歌合戦が始まる迄に用事を済ませ様と
卵細かく切ったこんにゃく ごぼうなどを出際よく混ぜ
たらいの中で山盛りにして布巾を被せ寝かせる
除夜の鐘が終わる頃
待ちきれずにつまみ食いをする
躾が厳しかった父もその時だけは知らぬ顔をしてくれていた横顔は今も忘れらません