連載:息子との思い出

母のお弁当

この春一人息子が大学を卒業、社会人になった。
思い起こせば1歳くらいのときから仕事に復帰し
小さな小さなおもちゃ箱みたいなお弁当から始まり・・。
新米母で仕事への焦りもあり必死だった日々。

「あの・・・お母さん、もしできたらですがちょっとだけ柔らかめな方が食べやすいかもです」

ある日保育士さんから遠慮がちに優しく言われた
初めての子どもの弁当。何かあってはいけない。小さく切った食材を詰めた後、なぜだか「念の為」という気合か、ちょっとレンジに掛けて完全に火を通した!という

謎の満足感で毎日作っていた。そっか。小さく切ってあるし一部カチカチ。になってい