帰省の度に目の当たりにするのが吾が老父母にみる「能登のとと楽」である。
能登の女性がよく働くことから旦那衆は楽しており、 おまけに美味しい食べものに優先権がある。さらに、妻に対して吾がままな行動が許される内弁慶ぶりにある。
足の悪い母は、親父の指図や理屈のままに動くこと、たまには「なんやちゅがー(なに言うとんのや)」と声を荒げることもあるがかいがいしく世話をしている。
ただ、「能登のとと」は、朝ドラの「稀」のいつものらりくらりの暮らしではありません。能登杜氏、風呂や豆腐屋など象徴的スタイルの長時間拘束に耐える器用貧乏でもあった。
能登杜氏では、
連載:故郷に馳せる思い