春惜しむ日差し麗らか薔薇咲いて



 【夕餉は鰹の叩き スライス胡瓜を添えて

 生姜や山葵の薬味 チューブのニンニク等】


 ぜんまいの春惜むげにたけにけり  清原枴童

 まどろみつまどろみつ春惜しみける  村越化石

 九品仏迄てくてくと春惜む   川端茅舎

 惜春の土佐で買ひたる赤珊瑚  細見綾子

 瑞牆山のふしぎな春を惜しみけり  千葉皓史
 
 片みちは歩いて春を惜みけり  安住敦

 夕暮れに大気柔らか春惜しむ  アロマ

 犬とゐて春を惜める水夫かな  篠原鳳作

 礎石巨きこれに円柱惜春夢  山口青邨

 礼状を認め吉野の春惜む  坂井建

 秋山郷赤湯に春を惜