ムーティ指揮で視聴したプッチーニ の歌劇「マノン・レスコー」

2022年10月以来の視聴だ。
舞台や衣装が自然だ。必要なものは全て揃い、余分なものはない。フィナーレの場面では、照明だけで情景が移り変わっていく。
まずは、ムーティの指揮による演奏が素晴らしい。きびきびしたリズムの中に、柔らかく抒情性あふれる旋律がたっぷりと聴かれ、さらには、劇的な音楽や静寂を帯びた音楽も見事だ。特に、「間奏曲」では濃厚なロマンが漂い、ムーティとオーケストラの一体感が感じられる。ムーティはこのオーケストラの美点、言い換えれば煌くような弦の音色と、まろやかな金管が織成す馥郁たる響きを引き出している。
歌手では、マノン役のマリア・グレギーナ