おとなスタイル×趣味人倶楽部 50代からの趣味特集『絶景、おとなの伊勢志摩旅』

『おとなスタイル』は「50代からは、“居心地のいい私になる”」をキャッチフレーズにした季節刊の女性誌です。
11月25日発売の冬号の大特集は「“ご機嫌脳”の作り方」。「ドミニック・ローホー流 人間関係 断る技術」、「迷って悩んで、だから見えてくる、50歳からの髪の正解」、「テーブルがご機嫌になるおもてなし20 ideas」など読み応えたっぷりです。

さらに注目は、糸井重里さん監修の大人気アプリ「ドコノコ」とコラボした犬猫カレンダー2017。
「ドコノコ」から厳選された、くすっと笑えて和める、犬猫182匹の特製カレンダーです。

最旬・最高の美味で寛ぐ「ザ・ひらまつ ホテルズ&リゾーツ 賢島」

古くは「美し国(うましくに)」と呼ばれた伊勢志摩には、絶景や美食などの「ごちそう」がいっぱい。
笑顔と元気をくれる珠玉の旅から、この夏オープンした美食の宿をご紹介します。

レストランから生まれた、小さなリゾートホテル

英虞湾(あごわん)の絶景が広がる、伊勢志摩きってのリゾート地、賢島(かしこじま)。2016年7月にオープンした「ザ・ひらまつ ホテルズ&リゾーツ 賢島」は、国内外に高級フレンチ・レストランを展開する「ひらまつ」が手がける初のホテル。本棟、別棟を合わせて客室数わずか8室の小さなホテルだが、得られる満足感は桁違いに大きい。
なにより、あの「ひらまつ」のホテルなので、食事への期待が高まるところだが、朝と夜に付く、コース仕立ての2食はともに期待値をあっさりと上回る秀逸さ。さすが“滞在するレストラン”を標榜するだけあって、寸分の隙もない素晴らしい料理が続く。古くから皇室や朝廷に食材を献納する国を意味する「御食つ国(みけつくに)」と呼ばれた食の宝庫に建つホテルらしく、伊勢エビや鮑といった、地元の高級食材をふんだんに使ったフランス料理のフルコースを用意。これだけを求めて、泊まる価値があると言っていいほどだ。さらに、レストランのノウハウを活かし、地の食材だけにこだわらず、最上級の食材を日本全国から取り寄せ、調理法にも和食のエッセンスを取り込むなど、あくなき食への追求がなされているので、求めうる最高の料理がテーブルに並ぶことになる。自分へのご褒美に、大切な人との時間に、極上の舞台になるはずだ。
もちろん、こだわりは食以外にも。国内外で活躍するインテリア・デザイナー、森田恭通(もりたやすみち)氏が手がけた空間デザインは、ラグジュアリー感のあるナチュラルな仕上がりで、どこにいても居心地の良さを感じさせる。客室はすべて開放感のあるオーシャンビュー。別棟は、客室に御影石でつくられた温泉風呂まであり、アジアやヨーロッパの高級リゾート気分すら味わえる。
英虞湾から流れ込む、清らかな潮風の心地よさも格別。滞在中、いつもタラソテラピーを受けているようで、なんとも贅沢な気分に浸ることができる。伊勢志摩の旅の拠点に、これ以上相応しい宿はないだろう。

極上のホテルステイを満喫

真珠養殖の筏(いかだ)が、碧く静かな水面にリズムを加える、英虞湾絶景。このリアス式海岸の美しい景観を、すべての客室から一望できる。

湯に浮かべ香りを楽しむヒノキリボンを部屋に常備。こちらはヒノキ製品を製造する際に出るかんなくずを利用した、エコなアイテム。掌ほどの大きさで、香りはほんのり。部屋に置いてあるものとは別に、400円(税別)で購入可能。

部屋付きの温泉越しに英虞湾を望める別棟の客室。

伝統的ななぐり・・・加工を施したオーク材が壁面を飾る。ラウンジからも絶景が。

別棟の客室は石造りの温泉風呂付き。窓を開け放ち、贅沢な湯浴みを。足に優しい床暖房に笑顔も広がる。

本棟客室は4室すべてツイン。部屋ごとに異なる家具が置かれ、モダンなインテリアに彩りを加える。

ガーゼ織りしたコットン地のオリジナル部屋着。軽い着心地が快適。男女とも10000円(税別)で購入可能。セットで買うと19500円(税別)とお得。何より嬉しいのは、これを着て館内どこへでも行けること。あの、ひらまつのフルコースディナーも、もちろん朝食も、この部屋着を着て楽しめるのはホテルステイならでは。

日本古来の「潮湯治」と、フランス生まれの海洋療法「タラソテラピー」を融合したスパプログラムも人気。海水のタラソプールも絶景。

スパプログラムではフランス製「アルゴロジー」を使用。

ラウンジに面した開放感あふれるテラスは、まるで南仏のリゾートホテルのよう。

部屋のアメニティーは、フランス製「ominisens(オミニサンス)」とMIKIMOTO COSMETICSの化粧品。高級感が溢れている。

現代アートの先駆者、草間彌生や日本画家、東山魁夷のリトグラフがさりげなく館内の随所を飾る。

時間ごとに趣を変える貸切露天風呂。身体の芯まで温まる、低張性弱アルカリ性低温泉。

美味しい体験を凝縮する、“体験するレストラン

フランスの逸品、アラン・ミリアの天然フルーツジュースは、ウェルカムドリンクとして供される。

東京・広尾やパリの「レストランひらまつ」で経験を積んだ今村将人料理長が、和食やイタリアンの技法も取り入れて調理した絶品のフレンチ。料理はすべてディナーコースより。右・「フォアグラのソテー 厚切りトマト 鳴門金時のピューレ」。左上・「鮑のカルパッチョ仕立て 京大根」。左下・「伊勢海老の炭火焼き 香味野菜のブールブランソース」

地元の最旬の食材を贅沢に調理。

英虞湾を眼下にいただく朝食も絶品。クロワッサンやデニッシュは、フランスから空輸されたもの。敷地内で育てた自家製ミントを使ったアイスなど、どの皿にも素敵な物語がある。

「美味しい!」の詳細とおトク情報をご報告

「供された料理が、本当に素晴らしかったですね。『地産地消を基本としつつ、レストランで培った食材生産者とのコネクションを通じて、最高の食材を日本全国から取り寄せ、ご用意しています』。そんな謳い文句で提供される最旬で最高の料理に、ひらまつの矜恃が現れていると感じました。

朝食は、数々の旅取材を経験し、ホテルの美食を知り尽くしたと言ってもいいカメラマン大河内禎氏をして、いままでで最高かも、と言わしめた逸品。

フランスから空輸されたクロワッサンやデニッシュに、ウェルカムドリンクと同じ銘柄のアラン・ミリアの高級ジャムや、奈良は生駒の絶品ハチミツを付けて食べるだけでも充分なごちそう。そこに、近くの肉屋の手づくりだという松坂ポークのソーセージがプレーン、スモーク、レモンバジルの3種も用意される。ほかにも地元伊勢で放し飼いされた鶏の有精卵を使った半熟卵、カボチャのスープにフルーツのサラダ風デザートと、英虞湾を眼下に、大充実・元気になる朝食でした。

夕食は、言わずもがな。その日のベストな食材でアレンジするというおかませのフルコースは誰もが満足するはずです。いわゆる、キュイジーヌ・テロワールと言われるタイプですね。とりわけ素晴らしかったのが、コース一皿目のフォアグラの料理。和の出汁がかかっていて、トマトと一緒に食すると、いままで経験したことのないほど軽やかなフォアグラ料理に。フォアグラと出汁が、意外にも合うことを知ったひと皿でした。

コース二皿目は、淡白な鮑のカルパッチョ。こちらも出汁で炊いた京大根を合わせていて、日本酒が欲しくなるひと皿。ちなみに基本、ここはワインが中心ですが、日本酒もいくつか用意しています。

みなさんもおや、と思うかもしれませんが、通常のコースなら、一皿目との順番が逆ですよね。でも、意表を衝くほど軽やかで、且つ食べ応えのあるフォアグラを一皿目に持ってきた技と贅沢さに、さすが「ひらまつ」と思わされる流れです。

三皿目は、伊勢志摩と言えば外せない伊勢エビの料理。柑橘系の爽やかなブールブランソース使いにひらまつらしさが表現されていたひと皿です。

そしてこの日のコースには、このあと贅沢にも「松坂牛サーロイン」のステーキが続きます。

全体としては、昔ながらのフランス料理とは異なり、軽やかで重くなく、和のテイストもそこかしこに感じさせる、すばらしいフランス料理のフルコース。おとなにとって理想の料理ど真ん中なのではないでしょうか。

最後にお得な情報も。実は連泊に限り、二泊目は朝・夕食を付けずに宿泊することも可能だそうです。理由があって食事を抜きたい場合は(残念ですが!)結果的にお得に宿泊することも可能です。詳細はホテルにお問合せを!」

山澤健治/フリーランスエディター。『Pen』『FIGARO japon』編集部『_ates』編集長などを歴任。
撮影/大河内禎 構成・取材・文/山澤健治

(講談社『おとなスタイル』2017年冬号より)

今後も様々な企画を公式コミュニティを通じて行っていきますのでお楽しみに。
今回特集させていただいたおとなの伊勢志摩旅の企画や、
『おとなスタイル』本誌についての感想など、是非コミュニティに参加し、
同じコミュニティの仲間同士で交流してみてください。

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