★生きてると出会う景色

入道雲の兄弟


真夏の空に、にょきにょきと入道雲が湧き上がり始めます。

「にぃちゃん、まってよ~。」
「誰だ、お前?」
「おいらだよ。にぃちゃんのおとうと。」
「何?弟?」
「そうだよ。」
「何 勝手に弟を名乗ってんだ?」
「だって、あとから生まれたらおとうとだろ?」
「アホか!後から生まれたのがみんな弟なら、この世は弟だらけになるじゃないか!」
「そんなつめたいこと言ってないで、とにかくまってよ~。」

「あのな~、何を待ってと言ってるんだ?」
「ぼくをおいてきぼりにして、どんどん大きくなってるやん?」
「そんなもん知るか!」
「まってたら まってよ。」
「お前も大きくなりたいんか?」
「うん。」
「だったら俺に構わず大きくなったらいいやんか!」
「それができたらいいねんけど、できひんからまって~といってるねんで。」
「何かわい気に言ってるねん!」

「にぃちゃん、まってよ~。」
「あかんあかん。お前なんか待たん。」
「なんで~?」
「なんでって、下から上昇気流が勝手に押し上げるからや。」
「ええ?そんで大きくなってるん?」
「そやで。お前、そんな事も知らんかったんか?」
「うん。」
「やっぱりアホや。」
「ええ?にぃちゃんって、そんなに冷たい人間やったん?」
「俺は人間ちゃうし。」
「ほな、何なん?」
「入道雲に決まってるやろ!」
「ええ?入道雲やったん?」
「そや!」
「ほな、ほな、ボクもにゅうどうぐもなん?」
「そやで。」
「よかった~、やっぱり兄弟や~。」
「そんなとこで喜ぶな!」

「まってよ~、にぃちゃん。」
「待たん!」
「まってたら まってよ~。」
「あかんあかん。お前なんか絶対に待たん!」
「さびしいな~。(ノ_・、)シクシク」
「何や?今度は泣き落としか?」
「だってだって、にぃちゃん冷たいし。(ノ_・、)シクシク」
「こんな事で泣くな!」
「あ~~ん。゚・(>Д<)・゚。」
「泣いたらあかんて。」
「。゚・(>Д<)・゚。あ~~ん。゚・(>Д<)・゚。」
「泣くなって!お前が泣いたら、こっちまで泣きたくなるわ。」
「あ~~ん。゚・(>Д<)・゚。」
「泣くなって~!!」
「うあ゙ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゙ぁあぁ゙ああぁぁうあ゙」
「やめろってー!。゚・(>Д<)・゚」
「うあ゙ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゙ぁあぁ゙ああぁ」
「。゚・(>Д<)・゚。あ~~ん。゚・(>Д<)・゚。」
「うあ゙ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゙ぁあぁ゙ああぁ」
「。゚・(>Д<)・゚。あ~~ん。゚・(>Д<)・゚。」

「にぃちゃん、どうして泣いてんの?」


と言うような事で
入道雲が泣き出すと、その下では涙の雨が降るのです。




ヾ(--;)ぉぃぉぃ


  ★:*::・'☆。.:゚★。、:*:・'☆。.:*:

 ●今回はmicannさんの日記風に作ってみました。

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