幹線道路へ出る
狭い道幅一杯に山羊の群れ
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細かく不揃いの石灰岩を泥で固めただけ
そんな素朴な路地をあとに村を出なければならない

「出なければならない」・・・と
居心地の良さに去りがたい思いが募る

幹線道路へ出る
狭い道幅一杯に山羊の群れ

羊飼いの一声で山羊たちはいっせいに
軽々と崖を駆け上がり

開けたその先の林の中に・・・？
なんと素朴な修道院

大げさな案内板もなければ観光客もなく
ひっそりと
しかし確かな存在感
外観からはフレスコ画など思いもよらぬが
ひんやりとした堂内は荘厳そのもの

これほど小規模で飾り気のない修道院というものを
ほかに知らない

先をいそぐ
ようやくにして海辺に出た
地中海を象徴するように
石灰岩ならではの奇岩が青空に映えて・・・