水嶺湖サイクリング

5 いまは無き 水嶺湖のカナディアン・カヌー

以前は水嶺湖の一部の水面を利用して運営されていたカナディアン・カヌーで遊べました。
(残念なことに、2015年に運営は終了されました)

わたしはここのカヌーにはまってしまい、
5年間ほどですが、3月~11月の運営期間中は毎月1~2回ほど遊びに来ていました。
サイクリングの途中で水嶺湖に立ち寄って、カヌーで遊んだことも何度もありました。

カヌーを漕ぐときに利用するパドルは、ひねりながら使うといろいろな操船ができます。
慣れてくると、カヌーの後に座った人が片側だけでパドルをこいでも真っすぐに進めるようになれます。

また、強風の中でも風下に流されそうなカヌーの進路を立て直したり、
カヌーを真横に進めて岸に生えている草花や野木々の姿を間近で観察したりもできるようになりました。

わたしは、一人でおおきなカヌーをいろいろな方向に操船できる事がひそかな自慢でした。

たいていは一人でカヌーに乗って遊ぶのですが、
毎年5回ほど、春と秋にドライブを兼ねて家内とも遊びに来ていました。

家内に前に座ってもらい、私が後ろでカヌーを操船して、
だれも入ってこない静かなダム湖の奥まで進んで景色を楽しむのが好きでした。

ダム湖の奥には、ダムができる前に生えていた木々が、その当時の面影を残したまま枯れ木となって水面から突き出ていました。

水面から突き出た枯れ木の間をスーっとカヌーを進めます。
通り過ぎる木々を横目で追います。

こんなことを繰り返しながら時間を過ごしていると、まるで別世界に来たようで静かな気持ちになっていくのを感じました。

春と秋は水が澄んでいて、カヌーの下を泳ぐ魚たちがよく見えました。
日の光に照らされた魚たちを覗き込みながらカヌーを進めていくと、まるで自分たちが空を飛んでいるように思えてとても気持ちが良かった。

ダムの奥まで進んでいくと、水面がだんだん浅くなってカヌーが底を擦り始めます。
さらに進んでいくと、小さな川となってダムの水が静かに外に流れ出していました。
そんな場所を見つけた時は、とてもうれしかった。

「水嶺湖のカヌーも、運営経費面や安全面を考えると維持するのが難しくなり、運営を終了します」と日本昭和音楽村の事務所の人から説明を受けました。残念でした。

今は多くの写真と楽しかった思い出だけが残っています。

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