スペインの旅(2023/06/07~14)

彫刻~ガウディ生前&死後のファサード(サグラダ・ファミリア)

通常、大聖堂や教会に「ファサード」(建築物の正面)は一つしかありません。
ガウディはその固定観念そのものを覆し、サグラダファミリアに「生誕のファサード」
「受難のファサード」「栄光のファサード」の3つのファサードを設計しました。

☆写真左:「生誕のファサード」(写実的で柔らかくて緻密) 
サグラダファミリア北東側のファサード
1894年に建設が着工され、ガウディが死去した7年後の1932年に
一部の彫刻を除いて工事が完了。
ガウディ本人が細部に至るまで設計し、彼が完成に近い状態まで見る事ができた唯一の部分。
イエズス生誕の喜びを写実的な彫刻群で「隙間がないほど埋め尽くす」

☆写真右:「受難のファサード」(抽象的で角ばってシンプル)
受難のファサードの装飾はシンプルに抑え、イエスの最後の三日間の苦悩と苦しみを一層際立たせるデザインをガウディが考案。
生前、ガウディは遺言書の様な手紙を残し「受難のファサードのスケッチを一点だけ描くので、それを参考に仕事を引き継いで欲しい」と記していた。
ガウディの死後、彼のスケッチにかなり忠実なものに仕上がったが
細部の彫刻に関しては、彫刻家が、ガウディのスケッチを元に現代風にアレンジを加えたため、ガウディが好んだ柔らかい作風とは全く対照的で角ばった抽象的なものになっている。

モダンアートのようで、あまり好みではないけれど
中央の顔無し像がかかげる「キリストの顔」彫刻は
どこから見ても視線がついてくるように彫られていて
上:右に行くとキリストの顔が右向き
中:正面に立つと 正面顔
下:左から見ると 左向きの顔
怖いくらい、キリストの目線が追いかけてきました。

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