論理学でパラドックスというというものがあります。 有名なものでは、床屋のパラドックス。 いわく、その床屋さんは、自分でひげを剃らない人のひげを剃る、という仕事をしています。これは普通考えると、当たり前に感じます。 ところが、ここでひとつ疑問を提出すると、パラドックスに陥ります。その床屋さんは、自分のひげを剃るのだろうか? もし自分で剃らないとすれば、そのような人のひげを剃ることを生業にしている…
世の中には矛盾した事なんていくらでもある。 教師は生徒に向かって言う。 「社会では協調性が大事だ」 その口で教師は生徒に向かって言う。 「リーダーシップが取れる人間になりなさい」 果たして協調性を優先させて考える人間に リーダーシップは取れるのだろうか? リーダーシップを発揮してまとめた事を 果たして協調性と言って良いのだろうか? 「まとまる」事と「まとめる」事は違う。 「納得…
アメリカのコメディアン「ジョージ・カーリン」が、 最愛の奥さんを亡くした時に、ボブ・ムーアヘッド牧師の 説教を引用し、友人に送ったとされるメールの一部です。 人生において本当に大切なものは何なのか? 私たちの心を、静かに、そして時に激しく揺さぶって くれる至極の心に刺さる言葉です。 ビルは高くなる一方だけれど、人の気は短くなる一方。 高速道路は広くなったけれど、人の視野は狭くな…
人間は言語をもって、いろいろな考え事をしている。 しかし言葉というのは、あやふやで怪しげだと思う。 いたるところで矛盾を起こしているけれど、 人間の方も、いい加減なのであまり問題にはしていない。 ところが数学のように厳密性を求める世界では 言葉の持つ矛盾性には、注意しなければならない。 ときとして致命的になる。 論理学の世界では、自己への言及を含む命題は、 矛盾を引き起こす。 有名なパラドッ…
《このような考察が何の役立つのか、分からないけれど、いつか役立つことがあるかも・・・》 SF小説家アシモのフファンといわれる人たちの、映画『アイ、ロボット』への評価は、あまり芳しいものではない。もちろん映画は原作どおりのストーリではなく、まったく別物と考えていい展開。そこをつついてもね・・・ しかし登場人物はすこしかぶっている。 ロボット心理学者のスーザン・キャルヴィン博士は、原作にも映画に…