「馬鈴薯」の日記一覧

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刺身の端(つま)に碧い萵苣を掻く

 ひる飯の鹿島の宮の茗荷汁  高野素十  みちのくの泊り泊りの茗荷汁  森江楓  ゆきずりの農婦にもらふ茗荷の子  佐藤仲子    新豆腐茗荷の子には事欠かず  安住敦  書斎より見て茗荷の子採りに出づ  安住敦   朝は涼しい茗荷の子  種田山頭火 草木塔  台所不如意の時の茗荷汁  川原 みや女  父呆けて飽かぬ茗荷の子を食ふも  清水基吉 寒蕭々  茗荷の子きしきし洗ふ峡…

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芳しく百合咲く六月の朝

   六月や昼寝のあとの青世界  森澄雄     六月や晴れたる鷽の声のなか  岡井省二 鹿野   六月や柿の座しかと座を占めて  石塚友二 曠日  六月や家出のごとく旅支度  鈴木真砂女 紫木蓮  六月の日盛りにふと家を出て  アロマ  六月や水牛の角の鷺飾る  山口青邨   六月や洗ひざらしに糊きかせ  桂信子 草影  家照つてゐる六月の麻畑  岡井省二 鹿野  六月の紫陽…

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夕蝉の調べ爽やか遠き日に

 雨洗ふ野川一せいに夕の蝉  細見綾子  眼ひらきて鳴く夕蝉に似たらずや  鷹羽狩行  顔置いて夕蝉の木々にかこまるる  石川桂郎 含羞  子の熱が出る夕蝉に息あはせ  松村蒼石 雪  傷癒やす湯や夕蝉の声長し  大野林火 白幡南町 昭和三十年  日の道盡きぬ夕蝉と惜み歎けども  荻原井泉水  妊りしやと夕蝉の声おこす 鷹羽狩行  墓地の道夕蝉われにぶつかり飛ぶ  大野林火 海門…

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夕蝉の声柔らかく夜露帯び

 雨洗ふ野川一せいに夕の蝉  細見綾子  眼ひらきて鳴く夕蝉に似たらずや  鷹羽狩行  顔置いて夕蝉の木々にかこまるる  石川桂郎 含羞  子の熱が出る夕蝉に息あはせ  松村蒼石 雪  傷癒やす湯や夕蝉の声長し  大野林火 白幡南町 昭和三十年  日の道盡きぬ夕蝉と惜み歎けども  荻原井泉水  妊りしやと夕蝉の声おこす  鷹羽狩行  墓地の道夕蝉われにぶつかり飛ぶ  大野林火 海…