花火果てしじまの底に峡の里 　佐治奈津 　暫くは花火の匂ふ山の霧 　吉田島江 　縁に父母在して昭和の庭花火 　佐藤史づ代 　小雨なか花火の星のしたたれり　 柴野静 　音がしてやつぱり花火見たくなる 　安居正浩 　箱詰の桃挨拶は抜きにして 　井上菜摘子 　白桃の包まれてある丸さかな　 雨村敏子 　夕闇に作なき畑の花茗荷 　石原健二 　酢に浮ぶ茗荷は花を付け…

　　　　「アロマ」の句 　碧い池清澄庭園鴨泳ぐ 　ハロウィンの朱い南瓜の大きさよ 　窓からの日差し傾き書庫の内 　夜汽車の響き遠くて入眠す 　深夜の関門海峡船通る 　対岸の下関の灯夜を掛けて 　黄金にワイン泡立ちチーズの香 　これぞ秋と言う日に温泉へ 　秋祭り赤い花櫛セルロイド 　盆踊り櫓の上から歌謡曲 　青蜜柑果汁絞って飲む人よ 　白菜の漬物美味し盆参り 　秋の月丸…