呪われた小説
恩田陸の「鈍色幻視行」を読了した。著者は直木賞作家で、ファンタジー、ミステリー畑の出身であるが、最近は青春小説や音楽小説、それらのクロスジャンルの作品等、レパートリーが広がっている。本書は初出が2007年10月で、2022年7月までネット媒体や雑誌に連載されたものを単行本化した作品で、呪われた小説「夜果つるところ」の謎を巡るミステリーである。 本書が描くのは、三度映画化が試みられたが、いずれ…
恩田陸の「鈍色幻視行」を読了した。著者は直木賞作家で、ファンタジー、ミステリー畑の出身であるが、最近は青春小説や音楽小説、それらのクロスジャンルの作品等、レパートリーが広がっている。本書は初出が2007年10月で、2022年7月までネット媒体や雑誌に連載されたものを単行本化した作品で、呪われた小説「夜果つるところ」の謎を巡るミステリーである。 本書が描くのは、三度映画化が試みられたが、いずれ…
1.ドミノ (2001.07) https://smcb.jp/diaries/8399028 2.かがみのなか (2014.07) https://smcb.jp/diaries/8697189 3.ドミノin上海 (2020.02) https://smcb.jp/diaries/8464062 4.鈍色幻視行 (2023.05) https://smcb.jp/diarie…
67 単なるスリラー小説であったのか?読み終わって、恩田陸は、なぜこんな本を書いたのか、分からなかった。恩田陸を調べると、推理小説家らしいことが分かった。 私は、恩田陸の「夜のピクニック」を読み、良い作家だと思った。それは、きっと、今から考えると、本屋大賞をとったというので、「夜のピクニック」を読み、そして、恩田陸の作品は、良いものがあるに違いないと、思ったのかもしれない。そして、数年前、「…
恩田陸の「ドミノin上海」を読了した。著者は直木賞作家で、ファンタジー、ミステリー畑の出身であるが、最近は青春小説や音楽小説や、それらのクロスジャンルの作品等、レパートリーが広がっている。本書は2001年刊行の「ドミノ」の続編であり、二十五人と三匹が上海で繰り広げるドタバタを描いたパニックコメディである。 本書は、前作の五年後という設定である。元暴走族の加藤えり子(28)は、市橋健児(29)…
恩田陸の「ドミノ」を読了した。著者は直木賞作家で、ファンタジー、ミステリー畑の出身であるが、最近は青春小説や音楽小説や、それらのクロスジャンルの作品等、レパートリーが広がっている。本書は2001年刊行の作品であり、二十七人と一匹が東京駅周辺で繰り広げるドタバタを描いたパニックコメディである。 本書の物語の発端は、関東生命八重洲支社である。七月の契約の締め切り日に、目標まであと9000万円足り…