「万城目学」の日記一覧

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浅葱斑の並走者

 万城目学の「八月の御所グラウンド」を読了した。著者は、第4回ボイルドエッグズ新人賞を受賞してデビューしたファンタジー小説作家で、「万城目ワールド」と呼ばれる奇想天外な作風で知られる。本書は、京都を舞台とした、スポーツをモティーフとしたファンタジーの中短編集である。  「十二月の都大路上下(カケ)ル」:サカトゥーこと坂東は高校陸上部の駅伝の選手であるが、彼女の学校は二十七年振りに女子全国高校駅…

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十七歳の分かれ道

 万城目学の「あの子とQ」を読了した。著者は、第4回ボイルドエッグズ新人賞を受賞してデビューしたファンタジー小説作家で、「万城目ワールド」と呼ばれる奇想天外な作風で知られる。一時期レパートリーを広げる努力をしていた様に思われるが、最近はデビュー当時の作風に戻ってきた様に思う。本書は、吸血鬼一族の女子高生が、十七歳の誕生日を前にして巻き込まれた大騒動を描いたファンタジーである。  十六歳で女子高…

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創作の秘訣

 万城目学の「万感のおもい」を読了した。著者は、第4回ボイルドエッグズ新人賞を受賞してデビューしたファンタジー小説作家で、「万城目ワールド」と呼ばれる奇想天外な作風で知られるが、最近はレパートリーを広げる努力をしている様に思われる。本書は、様々な媒体で発表された著者の42篇のエッセイを収録した、の五冊目のエッセイ集である。  著者には「ザ・万」で始まる「ザ・万歩計」「ザ・万遊記」「ザ・万字固め…

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帰って来た万城目ワールド

 万城目学の「ヒトコブラクダ層ぜっと(上、下)」を読了した。著者は、第4回ボイルドエッグズ新人賞を受賞してデビューしたファンタジー小説作家で、「万城目ワールド」と呼ばれる奇想天外な作風で知られるが、最近はレパートリーを広げる努力をしている様に思われる。本書は久々の万城目ワールドであり、特殊な能力をもつ天地人の三兄弟が、イラクの砂漠で時空を超えた大活躍する姿を描いたファンタジーである。  本書の主…

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著者別インデックス:国内(万城目学)

1.鴨川ホルモー (2006.04) 2.鹿男あをによし (2007.04) 3.ホルモー六景 (2007.11)   https://smcb.jp/diaries/5665137 4.ザ・万歩計 (2008.03) 5.プリンセス・トヨトミ (2009.03) 6.かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (2010.01)   https://smcb.jp/diaries/530631…

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Y氏がTVドラマに出演

 晴れ。  昨夜もアルコールで眠る。ソロソロ体自体が警戒警報を発する頃だろう。まだ警報発令が届いていないので、のんびり過ごしている。  万城目学のエッセイを読んで寝たが、なかなかおもしろかった。自分は彼の「悟浄出立」から読み始めたので、中島敦の現代版を期待していたのだが、ほかの小説やこのエッセイを読んで、生活をしなければならない小説家のことを思った。万城目氏はおそらく中島敦二代目になる素質は持…

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「とっぴん」とは何か

 曇り。  昨夜はアルコールで寝る。アワビ刺身の残りを肝をまぶして肴としたが、美味だった。  8時過ぎに起床。お目覚め体操・つかまりスクワットをゆっくりやった後、弁当・プレート作り。いつもの食材の他に、昨日のアワビの刺身の残りをバター焼きしてみた。薄く切ってあるので火の通りもいいようだ。朝食に納豆の他に昨夜の残り(鶏肉トマト煮)なども片付ける。  新聞・ネットでニュースを確認した後、Y自動車…

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梅雨に戻った?

 雨のち曇り。2時の車で26℃。梅雨はまだ続く様子。九州は大雨で球磨川が洪水になって犠牲者が出ている。梅雨の終わりの集中豪雨だと思うが、中国南部の大雨と共に地球規模の気候変動の災害の一部なのかも。  昨夜はアルコールで寝る。万城目学の「鹿男…」は読み終わった後だが、気になる個所があり読み返してみた。伏線の置き方も巧みで、かなり力のある小説家であることを再認識する。  10時に起床する。朝方何…

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米国大衆はバカではない

 晴れ。  昨夜はアルコールを飲んで寝る。グビグビ飲みで1時前に寝ついたが、5時に目覚め頭がスッキリしてしまい、6時から昨日読みかけて終わった「鹿男あをによし」を読み始め8時前に読み終わった。  8時に起床する。記したように睡眠不足なのに体の調子がいいような感じで、弁当・プレートを早めに作ってから朝食。  新聞・ネットでニュースを確認した後、万城目学や「鹿男あをによし」などについて調べてみた…

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箆棒な話

 万城目学の「べらぼうくん」を読了した。著者は、第4回ボイルドエッグズ新人賞を受賞してデビューしたファンタジー小説作家で、「万城目ワールド」と呼ばれる奇想天外な作風で知られるが、最近はレパートリーを広げる努力をしている様に思われる。本書は、著者の作家デビューするまでの若き日の生活を描いた人生論風エッセイで、一種の青春記でもある。  本書は、週刊文春誌に連載されたエッセイを収録した、著者の四冊目の…

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「Yosimo」に初めて入る

晴れ。今日も酷暑。40℃以上を記録したところもあったようだ。  昨夜はフジPニュースで『トランプで変わる世界 中国・北朝鮮・イラン 自国第一の背景と本質』を見た。学者3人の話しなので、露骨な政治的プロパガンダ発言もなく面白かった。聞いていてトランプを革命者と評価する人間(田中宇など)は正しいのではないかと再度思った。大統領当選時は産軍金融共同体を破壊しようとする者いう点で、自分もそう思っていた…

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神様の仕事の査定

 万城目学の「パーマネント神喜劇」を読了した。著者は、ボイルドエッグズ新人賞を受賞してデビューしたファンタジー小説作家で、「万城目ワールド」と呼ばれる奇想天外な作風で知られるが、最近では時代小説にもレパートリーを広げている。本書は、小さなお社で千年間近く縁結びを行って来て、大きなお社への昇格を目指す神様のお仕事小説である。  「はじめの一歩」:主人公の神様は、フリーライターの神様の取材を受け、自…

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我が青春の蹉跌

万城目学の「バベル九朔」を読了した。著者は、ボイルドエッグズ新人賞を受賞してデビューしたファンタジー小説作家で、「万城目ワールド」と呼ばれる奇想天外な作風で知られるが、最近では時代小説にもレパートリーを広げている。本書では、雑居ビル「バベル九朔」の管理人である作家志望の青年が巻き込まれた不思議な事件が描かれる。  本書の主人公の「俺」は小説家志望であり、テナントビル「バベル九朔」の管理人をしなが…

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瓢箪から出た真

万城目学の「ザ・万字固め」を読了した。著者は、ボイルドエッグズ新人賞を受賞してデビューしたファンタジー小説作家で、「万城目ワールド」と呼ばれる奇想天外な作風で知られるが、最近では時代小説にもレパートリーを広げている。本書は著者の3冊目のエッセイ集で、著者の日常・趣味、過去の旅の思い出、創作に纏わる話等々、軽妙なエッセイが収録されているが、変り種としては東北大震災直後に開催された東京電力の株主総会…

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バルセロナでの湯治とサッカー観戦

万城目学の「ザ・万遊記」を読了した。著者は、ボイルドエッグズ新人賞を受賞してデビューしたファンタジー小説作家で、「万城目ワールド」と呼ばれる奇想天外な作風で知られるが、最近では時代小説にもレパートリーを広げている。本書は著者の2冊目のエッセイ集で、内容の詳細は省略するが、スポーツ観戦に絡む話が多い他、著者の日常・趣味、創作に纏わる話等々、軽妙なエッセイが多数収録されているが、やや短めのエッセイが…

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脇役達の哀切

万城目学の「悟浄出立」を読了した。著者は、ボイルドエッグズ新人賞を受賞してデビューしたファンタジー小説作家で、「万城目ワールド」と呼ばれる奇想天外な作風で知られる。本書は、中国古典をモチーフに、脇役達の哀歓を描いた一種の歴史・時代小説である。  「悟浄出立」:原典は西遊記。語り手は沙悟浄であるが、語られる内容の大部分は猪悟能(八戒)が天界を追放され、三蔵法師の取経の旅のお供をすることになった経緯…