「小池真理子」の日記一覧

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2月16日から28日までに読んだ本

先月末、急遽入院することになり、昨日退院できた。したがって、1週間遅れの日記になってしまった。 ①パンドラの匣(太宰治 新潮文庫) 2016年1月以来の再読。「正義と微笑」「パンドラの匣」2編が収められている。「正義と微笑」は日記の形をとった小説。主人公の芹川進と、その兄は、恰も2人で太宰治本人を表しているように思える。知人の日記を読んだことに触発されて書いた小説とされているが、この中には太宰…

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こういうなあ「論語読みの論語知らず」でいいのかねえ? どっちにしても、コトバイジリはできてもコトバのなんたるかを知らねえヤツのやるこった、ソレが新聞社にいるってトコが困りモンだぜ

 朝日新聞の土曜日別刷で、「be」ってのがある。コレに小池真理子の「月夜の森の梟」てえコラムが連載されてる。  アタシはこのコラムが好きで、毎回欠かさず読んでる。そのワケは、おもしれえから。  そういうコトをいうと、「月夜の森の梟」を読んでらっしゃるかたん中にゃあ、アキレるかたもおられんだろうね。 「アンタねえ、アレのコトを『おもしれえ』はないでしょ。もっとヒンのあるいいかたでホメようって…

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作家になりたい症候群

私には兄がふたりいた。 過去形になっているのは、長兄は既に故人に なっているからである。 彼とは12歳も年齢が離れていたので当時の 詳細な記憶はないのだが、若い頃から文学に 興味を持ち、物書きを目指し悪戦苦闘して 挫折し怠惰な生活に溺れ虚しく夭折した。 両親は彼に期待をするあまり、その夢を 応援しようと、望む限りの教育と投資を 惜しまなかった。 東北の片田舎から東京の一流大学に遊学させて …

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小池真理子 異形のものたち

「甘く、冷たい、恐怖と戦慄」 という帯にひかれて読みました。 六つの短編集ですが、何か今一つでした。 筋が単調というか・・・生意気言ってすいません

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冬枯れの静謐の中で

小池真理子の「モンローが死んだ日」を読了した。著者は直木賞作家、エッセイストで、小説家としてはミステリー畑の出身であるが、現在は恋愛小説がメインである。本書では、長野県で知り合った孤独な初老の男女の恋愛を扱ったサスペンス小説である。  物語は本書の主人公の幸村鏡子が自宅で手料理を用意し、毎週水曜日の夜をともに過す恋人を待っているが、その恋人が遂に訪れなかった場面から始まる。  ヒロインの鏡子はは…