「小池真理子」の日記一覧

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8月16日から31までに読んだ本

①ナルキッソスの鏡(小池真理子 集英社文庫) 2020年3月以来の再読。1993年に刊行された一冊。女装倒錯の美青年、親友を恋人にとられたヒロイン、山奥で暮らすオーバーオールを着た大柄な女と息子が主な登場人物だ。中盤から後半にかけては、スリル満点。読んでいても恐怖が迫ってくる。手作りのブローチ、引っかき傷の着いたブーツなど物語の展開に重要な役割を果たす小道具もしっかり用意されている。舞台となる…

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美少女として生まれて

 小池真理子の「神よ憐れみたまえ」を読了した。著者は直木賞作家、エッセイストで、小説家としてはミステリー畑の出身であるが、現在は恋愛小説がメインである。本書では、資産家の家に生まれながら、十二歳の時に両親を惨殺された美少女の、六十歳を過ぎるまでの波乱の人生を描いた、大河小説風のミステリーである。  物語は昭和38年(1963年)11月9日、三井三池炭鉱の爆発と国鉄の鶴見事故が同日に発生したため、…

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月夜の森の梟

もうかれこれ30分近く、あの二人は何の話をしてるの?そもそもどんな関係やら、、30代位の男性と中年と思しき女性 坂道で停めた白い車の後ろで、少し距離を取って話し続けている。男性の手には渡された紙袋。 病室の窓から見下ろしてる私は、ちょっと悪趣味かな… 手術を終えて3日目 こんなことをする元気も出てきて明日は退院です。 朝日新聞で掲載されていた「月夜の森の梟」 夫である藤田宣永さんを亡くした小池…