「日本婦道記」の日記一覧

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『小説 日本婦道記』(山本周五郎著)は、江戸時代の女性の生き様を描く

 糸車  自分はその愛を受けてはならない、依田の家を出てその愛を受けることは人の道にはずれるのだ。こう自分を叱りつけながら、お高はやはり松代へ帰ると繰り返した。  「・・では家にいるがよい」 啓七郎がやがて呻くようなこえでそう云った。 「姉上はこの父やおまえにせっかく仕合せになれる運を捨ててくれたのだ」「糸車の音はぶんぶんと、歌うようにしずかな呻りをつづけていた。  風鈴  「9歳になる…

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日本人の姿、生き方 日本婦道記

   ~~~ 読書感想 ~~~ 日本婦道記 下 山本周五郎  評価 ☆☆☆☆☆ 戦中・戦後の混乱期の日本人の姿、生き方を描いた 「日本婦道記」。 下巻は、無骨者で知られる男の許嫁だと、 でまかせを言ってしまった女を描いた「萱笠」 や「尾花川」「おもかげ」「風鈴」など15編を収録。 直木賞辞退作としても知られる金字塔、 その31篇を網羅した完全版。 上巻では武家の体面を保つために自らは…

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日本婦道記

   ~~~ 読書感想 ~~~ 日本婦道記 上  山本周五郎  評価☆☆☆☆ 戦中・戦後の混乱期の日本人の姿、生き方を描いた 「日本婦道記」。 上は、裕福な武家の家に嫁ぐも、自らは つましい生活を送る女の真意を描いた「松の花」 や「不断草」「郷土」など16編を収録されている。 「松の花」も「不断草」も「郷土」も とても感動しました。 直木賞辞退作としても知られる金字塔、 その31篇を…