「岩 畳」の日記一覧

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春雪に点る街の灯初々し

 春雪や硝子ボウルに溶く卵  林昭太郎  春雪やうす日さし来る傘の内    岡本松浜  春雪や彼方の山の薄化粧   アロマ  春雪のきらめき合格通知くる 田中佐知子  春雪の夕暮れ仄か茜色  アロマ  木の芽風このやさしさに遊びをり 片山煕子  長き髪束ぬる巫女や木の芽風 小沼ゑみ子  階段を降りれば水辺木の芽風 安藤久美子  門前の市の賑…

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ほのぼのと春夕焼けに抱かれて

 受験子に通路を譲る朝の駅  遠山のり子  受験子の毎度のおかず青魚  永田万年青  運休に五キロを歩く受験生  黒木東吾  受験生満ちて静かや今朝のバス  宮崎他異雅  陰となり窓を横切る春の鳥  大日向幸江  方丈の丸窓過る春の鳥  石井邦子  潮満ちる珊瑚の海や春夕焼  河合朋子  明日は大雪降るとテレビいう  アロマ  春夕焼指の先まで染めにけり  熊…

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春夕焼け 窓の風景絵画めく

 春夕焼音立て噛るフランスパン  宮津昭彦  春夕焼指の先まで染めにけり  熊谷みどり  露天の湯春夕焼けに首一つ  松村富子  春夕焼け長閑鳥が飛んでいく  アロマ  春夕焼サーファー黒く上がり来る  大串章  春夕焼男ひとりが干物焼く  八木柊一郎  春夕焼山際淡く黄金めき  アロマ  本閉ぢて春夕焼の窓開くる  加藤京子  鬼遊びの一人づつ抜け春夕焼  中田…

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玻璃越しに海を眺めて日の清か

 友恋し雑木紅葉の夕冷えは  広谷樵人  夕冷えて鶏頭の朱の改まる  馬場移公子  くれなゐをしぼりて楓冷ゆるかな  鷲谷七菜子 游影  山影の夕冷え犇と二期田刈る  千代田葛彦 旅人木  富士うつし富士の伏流水冷ゆる  川本朋紘  風冷えて蕎麦うまき日の上根岸  高澤良一 随笑  いづち啼く河鹿や倚りし柱冷ゆ  伊丹三樹彦  冷やかに忘れ潮あり岩畳  高橋淡路女 梶の葉  冷…